
ワークとバケーションで終わらない、これからの“ワーケーション”とは?
札幌市ワーケーション事業“Curio City”第3回セミナー「移動と職の流動性から生まれるイノベーションを探究する!ワーケーションから生まれるアイデアとは」が2021年10月18日に開催されました。
北海道を拠点に活動する起業家、コミュニティマネージャー、複業人事・越境複業家をゲストに、より有意義なワーケーションをするための情報が発信されました。
目次
イベントゲストは北海道を拠点に活動する3名
イベントゲスト1人目は、株式会社大人で代表取締役を務める五十嵐慎一郎さん。北海道に特化したウェディングブランド「LANDRESS」、札幌のコワーキングバー「大人座 Otonaza」、北海道最大級のコワーキングスペース「SAPPORO Incubation Hub DRIVE」など幅広く活躍。北海道に人を呼び込む・呼び戻すための具体的なお話はとても印象的でした。
2人目は五十嵐さんと同じく株式会社大人の高輪健人さん。“北海道へ五十嵐さんに呼び戻された一人”であり、コミュニティマネージャーとして、会場の「SAPPORO Incubation Hub DRIVE」や「Fanfare -あびら起業家カレッジ- 」で人と人を繋げています。イベントでは9年ぶりに札幌市にUターンをした経験も語ってくださいました。
3人目は、かたわら代表の佐藤彰悟さん。北海道の複業人事・越境複業家として、いくつかの企業・自治体の人事/人事顧問を掛け持ちされています。組織・世代・地域を越境するというお話は、旅をしながら働くワーケーションにも通ずるものがありました。
ノマド(遊牧民)的な社会になりつつある
イベントは「ノマド(遊牧民)的な依存しない生き方」が主流になってきているのではという話から盛り上がりました。
五十嵐さんは「場所や組織に依存しない生き方の方が、生物としては健康かもしれませんね。そう考えるとワーケーションはより一般的になるかも」と指摘。
高輪さんは「ワーケーションをすると現地の方と交流ができますからね。あくまで移動じゃなく、人と会うことが魅力だと僕は思うんです。なので、受け入れ先として来てくれた方には何かしらの縁ができるようにサポートしています」と続けました。
それを受けて、日本全国の企業・自治体の人事・人事顧問を行っている佐藤さんは「ワーケーションってwork(ワーク)とvacation(バケーション)を組み合わせた言葉ですよね。でも、それだと会社としては働かないことを推進するようで難しい側面があると思うんです」とコメント。
ワークとバケーションで終わらないワーケーションを
佐藤さんは「これからの時代を考えると、ワーケーションはWork(ワーク)とCommunication(コミュニケーション)とRelation(リレーション)の組み合わせと考える方がいいんじゃないでしょうか。Relation…つまり、インターネットだけでは繋がれない知見のある土地の人と繋がる機会だと打ち出したいんです」とお話してくれました。
これには五十嵐さんと高輪さんも同意。五十嵐さんは「確かに、営業活動に繋がる場合はワーケーションになりえるけど、そうでなければバケーションですからね。バケーションは楽しいし、芸の肥やしにはなるけど!」とコメントしました。
初めて訪れる地域でリレーションを作るには?
ここで、司会の方がゲストの皆さんに「地方に行ってリレーションを作っておいでと言われたらどうしますか?」と質問。確かに、初めて訪れる土地で関係を築くにはどう行動したらいいのでしょうか。
五十嵐さんが「おそらくその町のスナックに行きますね」と返答。「スナックはコミュニティができているんですよね。その土地のコワーキングスペースみたいなものだと思います」と続けました。
佐藤さんは「スナックもいいですし、いわゆる赤提灯系の大衆居酒屋もおすすめです。会話するだけでその土地の価値観が知れますし、おすすめの場所も教えてもらえて、県民性を感じ取れますよ」とのこと。
高輪さんは「ゲストハウスに行きます。地方のゲストハウスって頼りになるオーナーがいて、息子・娘感覚で芋づる式に紹介してもらえることが多いんですよ。その役割を、コミュニティマネージャーとしては担いたいと思っています」と提案してくれました。
後半は参加者を交えての交流会。今回のシリーズイベントで初めてコミュニティマネージャーの方が登壇したこともあり、皆さんコミュニティに意識が向いたようでした。同じように人と人を繋げる起業家・クリエイターが地方のコミュニティと繋がる方法や、地域との関わり方について、意見交換をしていました。
事業を加速させる「SAPPORO Incubation Hub DRIVE」
今回の会場は北海道最大級のコワーキングスペース「SAPPORO Incubation Hub DRIVE」。アイデアを生み出す「空間」と、アイデアを形にする 「つながり」を提供されています。充実したワーキングスペースはもちろん、コミュニティ機能や多彩なイベントなど活発な活動がなされています。
■詳細情報
・名称:SAPPORO Incubation Hub DRIVE
・住所:北海道札幌市中央区大通西3丁目6 道新ビル2階 (北海道新聞社 札幌本社)
・地図:
・営業時間:9:00~21:00 土日9:00〜18:00
・定休日:年末年始休業
・電話番号:011-210-5488
・公式サイトURL:https://sih-d.jp